MEOとは?
MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップで自分の店舗が上位表示されることを目指すための対策を指します。店舗が上位に表示されれば、ユーザーの来店に繋がったり、認知度が高まったりするメリットがあります。
例として、新宿でイタリアンレストランを経営しているとします。その場合は「新宿 イタリアン」などで検索した際に、自分の店舗が検索結果のできるだけ上位に表示されることを目指します。ユーザーがGoogleマップ上で店舗を見つけて興味を持てば、ルートを表示し、来店してくれる可能性があります。このように、MEOを意識することは集客の強い味方になるかもしれないのです。
MEOとSEOの違い
SEOは「Search Engine Optimization」の略であり、「検索エンジン最適化」と呼ばれています。
MEOはGoogleマップ上で自分の店舗の上位表示を目指す施策であるのに対し、SEOは検索エンジン上でWebサイトの上位表示を目指す施策を指します。
また、その対策内容も異なります。SEOでは、ユーザーが知りたいと思った情報を提供することが重要です。検索エンジンに「ユーザーのニーズに応えている有益なWebサイトだ」と評価させることで、検索結果の上位に表示されるようになります。
一方、MEOは口コミをはじめ、新しく正確な情報が得られるかといったポイントで検索順位が左右されます。さらに、競合はネット上にある多くのWebサイトではなく、周辺にある店舗が主です。競合が少なく、効果が出やすい傾向があります。
MEOアルゴリズムの仕組みと重要な要素3つ
検索結果の順位が決定される要素として「関連性」「距離」「視認性の高さ」が挙げられます。順番にチェックしてみましょう。
■関連性
ユーザーが検索したワードとビジネスプロフィールが、どの程度合致しているかという度合いを「関連性」と呼びます。関連性を高めるにはプロフィールを細かく入力することが重要です。プロフィールを充実させることで、関連性が高いと判断されるためのワードを、より多く提供できる可能性があります。
■距離
検索ワードとして入力された場所から、実際の店舗の住所までを指します。例として「新宿 レストラン」と検索した場合には、当然新宿のレストランが上位に表示されやすくなります。
また、検索ワードで場所が指定されていない場合は、ユーザーの現在地をもとに距離が計算されます。ただ単に「レストラン」など、地名を入れずに検索した場合がこれに当てはまります。この場合は現在地の周辺のレストランが上位に表示されやすくなります。
■視認性の高さ
Googleは、店舗やビジネスがどれだけ知られているかという知名度を「視認性の高さ」と呼んでいます。「知名度が高ければ上位に表示されやすい」と考えていいでしょう。その街にとって目印となる建物や、有名なブランドのお店などは、上位に表示されやすくなります。
オンライン上での情報も視認性の高さに影響します。Googleでの口コミ数が多かったり、評価の高かったりする店舗は、それだけ有利になります。また、Webサイトが何位に入っているかも判断されるポイントの一つです。そのためSEOを意識して公式サイトの順位を上げることも、MEOの一環になります。
MEOアルゴリズムに適した上位表示方法10個
上位表示のためには、MEOアルゴリズムに即した対応を行うことが大切です。アルゴリズムへの理解を深めつつ、これからご紹介する方法に取り組んでみましょう。
■検索ワードから考えてプロフィールを入力する
ユーザーが入力した検索ワードに引っかかりやすいよう、Googleマイビジネスの情報は充実させておきましょう。
「イタリアン」「喫茶店」など、基本的な情報は入力している店舗が大半なのではないでしょうか。それに加えて、イタリアンであれば「パスタ」「ピザ」、喫茶店であれば「コーヒー」「ナポリタン」など、関連するワードも入力しておくようにします。
これにより「喫茶店」と検索したユーザーはもちろん、「ナポリタンが食べたい」などと検索したユーザーに対しても、店舗が表示される可能性が高まります。
自分の店舗がどのような検索ワードで表示される可能性があるのか考え、プロフィールに追加してみましょう。
■口コミを集めて評価を上げる
検索順位が決まる要素である「視認性の高さ」には、口コミの数や評価も含まれています。クチコミが多く、ユーザーから高い評価を受けている店舗は、それだけ順位が上がりやすくなります。
口コミを増やすために、ユーザーに満足してもらうための商品やサービスを考え、提供しましょう。「口コミをお願いします」などと書かれたPOPやチラシなどを設置することも有効です。ただし、なりすましや嘘の口コミはGoogleのガイドラインで禁止されています。ユーザーからの口コミをコツコツと集めるようにしましょう。
■NAP情報を統一させる
NAP情報とは「Name(店舗名・会社名)」「Address(住所)」「Phone(電話番号)」の頭文字を取った言葉です。Web上でこれら3つの要素の入力をする時は、常に表記を統一して入力するようにします。
例えば「フライヤー」「フライヤ」「Flyer」など、一つのビジネス名でも複数の表記ができることがあります。しかし媒体ごとに異なる表記をすれば、別のビジネスと認識されてしまい、知名度が低いビジネスだと判断されかねません。Googleマイビジネス上の情報と、公式サイトやSNSなどの情報は、常に表記は統一させておくように心がけましょう。
■MEOアルゴリズムの変更に応じた対応をする
Googleはより良い検索エンジンを目指し、アップデートを重ねています。最新のアルゴリズムをチェックし、それに応じた対策を行うことが大切です。最新情報は「Google検索セントラル」などで確認できます。
ブックマークに登録し、Googleマイビジネスの最新情報をチェックする習慣をつけましょう。また、情報を閲覧する際はトップページの新しい情報を優先したり、更新日が古すぎないか確認したりする癖をつけるといいでしょう。
Google Search Central (formerly Webmasters) | Web SEO Resources | Google Developers
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■「投稿」で情報をこまめに発信する
Googleマイビジネスでは、店舗の情報をリアルタイムで発信できる「投稿」の機能があります。セールやイベント、新メニューのお知らせなど、こまめに情報を発信しましょう。「最新情報を更新している有益なページだ」と判断され、Googleからの評価に良い影響を及ぼす可能性があります。
最新情報をこまめに更新していれば、ユーザーからの印象も良くなるというメリットもあります。臨時休業や季節の挨拶など、些細なことでも更新するように心がけましょう。
■古い情報をそのままにしない
「投稿」に加えて、Googleマイビジネスのプロフィール自体もこまめに更新しておくようにしましょう。メニューや営業時間などが変更になれば、忘れずに更新します。
古い情報のままにしておくと、ユーザーから「ネット上の情報と違う」と思われたり、悪い口コミを投稿されたりといったトラブルにも繋がりかねません。「更新されていない古いページだ」とGoogleに悪い評価をつけられることを防ぐ意味合いもあります。
■公式サイトと連携させる
公式サイトを持っている場合は、Googleマップと連携させておきましょう。公式サイトの「会社概要」「アクセス」などのページにGoogleマップを埋め込み、店舗の地図を表示させます。
Googleマイビジネスには、公式サイトのURLを入力できる項目もあります。こちらも忘れずに登録しましょう。
公式サイトとGoogleマップ・ビジネスプロフィール間でアクセスできるように連携させることで、双方のアクセス数を上げる狙いがあります。アクセス数が上がれば、Googleからの評価も高まる可能性があります。GoogleマイビジネスのMEO、公式サイトのSEO、どちらの観点からも取り組んでおきたいポイントです。
■サイテーションを集める
サイテーション(citation)は「引用」「言及」などの意味がある言葉です。特にWeb業界おいては、自社の情報がWeb上で書かれることを指します。サイテーションに該当する主な情報は、以下の通りです。
・店舗名、ブランド名
・住所
・電話番号
これらの情報がWeb上に存在していると「知名度の高いビジネスだ」とGoogleに判断され、検索結果の上位に表示されやすくなる可能性があります。
サイテーションの例として、TwitterなどのSNSで「ハッシュタグ(#)」の後にブランド名などを記載することが挙げられます。「#フライヤー」「#○○株式会社」などが考えられます。ユーザーが情報を検索しやすくなるのはもちろん、サイテーションを獲得するという意味でもメリットがあります。
■MEOツールを使う
MEOツールとは、自社がどんなワードで検索されているか分析したり、上位表示されている競合の情報をチェックしたりといった機能を持つツールです。MEOツールのデータをもとに、今後はどのような対応をすればいいのか考え、現在の施策を改善しましょう。中にはGoogleマイビジネスを見ているだけでは得られない情報もあるため、思わぬ発見につながるかもしれません。
使える機能や料金はツールよって異なります。機能は限られることも多いですが、無料で使えるMEOツールもあります。気になるという方は試しに使ってみるといいでしょう。
■公式サイトのSEOも忘れずに
Googleマイビジネスの管理も大切ですが、できれば同時に公式サイトも運用しておきたいところです。
MEOのアルゴリズムのうちの一つである「視認性の高さ」は、オンライン上の知名度も影響します。公式サイトが上位に表示されていれば、視認性の高いビジネスだとGoogleに判断してもらえる可能性が高まります。結果として、Googleマイビジネスの順位にも良い影響を及ぼすかもしれません。
競合は主に周辺の店舗だけであるMEOと比べ、SEOは効果が出るのが遅いと言われています。しかし、Webを使った集客に本格的に取り組むのであれば、公式サイトのSEOにも取り組んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
MEOのアルゴリズムの仕組みや、具体的な対策方法についてご紹介しました。
MEO対策では、Googleが発表している仕組みや最新情報を参考に、上位表示されやすい状態を作ることが重要です。今回ご紹介した方法の中から着手しやすいものを見つけ、少しずつMEO対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。