Googleマップを活用した店舗集客をするうえで、星の評価と口コミはとても重要です。
今やGoogleマップのユーザーは年々増加傾向にあり、大半の方が評価やレビューを見て、店舗に行くかどうかを判断しています。それにあやかり、サクラをつかってやらせの口コミを投稿する店舗も少なくなく、Googleはそれらを完全に排他できていないのもまた事実です。
しかし、やらせの口コミや評価はGoogleからペナルティを科されるリスクがあり、店舗にとっては死活問題といえるでしょう。
今回は、サクラを使ってやらせの口コミをしたときのリスクと、そういった口コミの見分け方について解説していきます。ご自身では絶対にやらないよう、また競合店舗がそのようなことをやっている気配があった場合に、Googleに報告できるよう本記事を参考にしてください。
Google口コミのサクラややらせはポリシー違反?
店舗運営者が自店舗の評価を上げようと、サクラを利用してやらせの口コミを投稿することはGoogleのポリシー違反です。
Googleガイドラインの「禁止および制限されているコンテンツ」において、「利害に関する問題」という項目でその内容について記載があります。
プロフィールのオーナーが、ユーザーになりすまして自店舗の評価をあげる行為はもちろん、競合会社の評価を意図的に下げる行為もポリシー違反に該当します。
また他社に費用を払って、自店舗の口コミを書いてもらうといった行為もNGです。
Google口コミのサクラややらせのリスク3個
サクラを使ってやらせの口コミを投稿するリスクは以下3点です。
・MEO順位の下落
・ビジネスプロフィールの停止
・Googleアカウントの永久停止
どれもビジネスを行ううえで致命的なペナルティなので、しっかり理解しておきましょう。
■MEO順位の下落
一つ目は、Googleマップ内の順位が下落するリスクです。
対策していたキーワードでずっと上位に表示されていたのに、ある日、急に順位が落ちていたらGoogleからペナルティを科されている可能性があります。どこまで順位が落ちるかはGoogleが決めることなので、特別なルールというものはありません。2ページ目、3ページ目以降まで下落することも多く、もちろん順位が下がれば下がるほど再度上位化するのは難しくなります。
気をつけなければならないことは、ペナルティを科されたかどうかは自分で見極める必要があるということです。Googleからペナルティを受けても通知が届くわけではないので、運用の仕方によってはずっと気がつかなかったという場合も考えられます。
■ビジネスプロフィールの停止
2つ目のリスクはビジネスプロフィールが停止され、Googleマップ上に表示されなくなることです。復旧するまで、ビジネスにとって重大な不利益につながる重いペナルティといえるでしょう。ビジネスプロフィールが停止されたら、Googleのガイドラインをよくよく確認し、自身のプロフィール情報と照らし合わせて必要な修正対応をとり、回復リクエストをGoogleに送信しなければなりません。
審査の結果、Googleから承認をもらえれば再度ビジネスプロフィールを利用できるようになります。ただしMEO順位の下落と同様、なぜペナルティを科したのかの詳細をGoogleは提示しないため、自身で該当箇所を見つける必要があります。
回復リクエストの審査にかかる期間は3営業日以内です。
■Googleアカウントの永久停止
最も重たいペナルティは、Googleアカウントの停止です。アカウントを停止されると、Googleビジネスプロフィールはもちろん、すべてのGoogleサービスが利用できなくなるため、MEOにとどまらず、そのほかの集客施策にも支障をきたすことになります。
アカウントを停止された際もGoogleガイドラインを確認し、しかるべき対応をとったうえでアカウント復元の手続きを行う必要がありますが、復元できなかった場合はまた新しくGoogleアカウントをつくり、0からやり直すしか方法はありません。
何度もポリシー違反を犯すなど、よっぽどのことがなければこのようなペナルティを科されることはありませんが、くれぐれも注意しましょう。
Google口コミのサクラの見分け方3個
ここからはサクラを利用したと思われる怪しい口コミかどうかを見分ける方法について解説します。
見分けるポイントは以下3つに当てはまる場合です。
・投稿された口コミに法則性がある
・同一店舗に対する口コミしかない
・アカウントの過去口コミに矛盾がある
上記に当てはまっていても必ずしもやらせとは限らないので、その点はきちんと理解しておいてください。
■投稿された口コミに法則性がある
やらせの口コミを見破る一つ目の観点は、投稿された口コミに法則性があるかどうかです。
MEOの口コミ代行サービスを行っているWebマーケティング会社は、ほとんどが毎月決まった口コミ投稿数で数万円という契約形態をとっているため、毎月の口コミ投稿数が一定である場合や、極端に高評価が集中している場合など、ある程度の法則性があると考えられます。
口コミ代行はそもそもGoogleガイドラインに違反しているため、そういったサービスを展開しているWeb会社はあまり良い業者とは呼べませんが、そういったサービスのなかにも良質なものと悪質なものがあります。
実力のないWeb会社が行っている場合、投稿するアカウント管理やコメント内容が徹底されていないため、不自然さが顕著にあらわれている可能性が高く、カンタンに見分けがつくでしょう。
■同一店舗に対する口コミしかない
口コミを投稿すれば、ユーザーのプロフィール画像とアカウント名、これまでのレビュー数なども表示されるのですが、アカウント名とレビュー数はリンクになっています。
リンクをクリックすれば、そのアカウントが過去にどのような口コミを投稿してきたかが確認できるため、これまでのレビューを見てみて、同一店舗に対する評価しかしていなかった場合、サクラアカウントの可能性が高いといえます。普通に生活していればあらゆる場所に行くはずですが、同じ店舗にかぎって毎回コメントするのはとても不自然だからです。
怪しいと思った口コミを見つけたら、そのアカウントが過去にどのような評価をしてきたかを細かく確認することをオススメします。
■アカウントの過去口コミに矛盾がある
上述の方法で、アカウントが過去にどのような口コミを投稿してきたかを確認したときに、その内容に矛盾がある場合もサクラである可能性が高いでしょう。
例えばひとつのアカウントの中に、レディースコスメを販売している店舗のレビューと床屋に対するレビューがあったとき、アカウントの持ち主が男性なのか女性なのか判断できず、あきらかに不自然です。
また性別の観点だけでなく、年齢という軸で見分ける方法もあります。極端な例ですが、ひとつのアカウントの中に学校法人に対するコメントがある一方で、バーのレビューもあれば、年齢層がつり合いません。
このように、そのアカウントが過去にどのような口コミを投稿してきたかで、ある程度サクラかどうか見分けることが可能です。
Google口コミのサクラの通報方法
競合店舗のプロフィールに、あきらかにサクラややらせと思われる口コミを見つけた場合はGoogleに報告するようにしましょう。
方法としては、まず他店のビジネスプロフィールを見つけます。
ポリシー違反だと思われる口コミの右上に三点リーダーがあるため、そちらをクリックします。
Google検索から行うと「レビューを報告」、Googleマップから行うと「違反コンテンツを報告」と表示されるので、そちらをクリックします。
すると、Googleガイドラインのどの項目に違反するかを選択する項目が表示されるので、当てはまるものを選択し、送信ボタンをクリックすれば完了です。
Google口コミを正しく集める方法3個
ここまで自作自演の口コミ対策をするリスクについて解説してきましたが、逆に、何も対策をしなければ自然な口コミを集めることもできません。
そこで、Googleの口コミや評価を正しく集める方法についてもご紹介します。
取り組みやすく、無料でできるものに関しては大きく以下3つの方法があります。
・来店したお客様に直接お願いする
・SNSを活用する
・QRコードを活用する
■来店したお客様に直接お願いする
最も簡単で実践しやすいのが、来店したお客様に直接お願いする方法です。お客様と良いコミュニケーションがとれれば、そのぶん書いてもらえる可能性も高くなるでしょう。
ただ、わざわざGoogleマップで口コミを投稿するのは面倒だと思うお客様も多いかと思います。そのため、口コミを書いてもらえるよう一方的にお願いするだけでなく、次回来店時に使える割引クーポンを提供したり、簡易的なサンプルを渡したりなど、口コミを書くだけのメリットを訴求しなくてはならない場合もあるでしょう。
運営スタイルや他に行っている施策、リソースなどを考慮しながらも、他の店舗と差別化をはかるための腕の見せ所といえます。
■SNSを活用する
SNSを利用した方法もオススメです。
ビジネスプロフィールの「ホーム」画面に「プロフィールを共有」ボタンがあるため、クリックすると以下のように口コミ投稿用のリンクが表示されます。
Facebook、Twitter、WhatsApp、メールアドレスに連動しており、URLコピーすればその他のSNSでも拡散可能です。
ユーザーからたくさんの評価をもらうためには、Googleビジネスプロフィールを少しでも多くのユーザーに見てもらうことがとても大事ですが、この方法は一気に口コミ投稿ページに移動できるURLが取得できるので、ユーザーにとってわかりやすく、投稿してもらえる可能性も大きくなります。
■QRコードを活用する
スマホが爆発的に普及した昨今、QRコードを活用した方法もとても有効です。
前項でご紹介した口コミ投稿用のURLあるいは、ビジネス情報のトップページURLをQRコード化し、レジをはじめとしたお客様の目に留まるようなあらゆる場所に置いておけば、集客効果が高まるでしょう。
QRコードをつくるには以下のサイトにアクセスします。
URLを指定の枠に入力し、「OK」ボタンを押すだけで誰でもカンタンにつくれます。
まとめ
今回はサクラを利用したやらせの口コミをするリスクや、そのような口コミの見分け方、自然な口コミを集める方法について解説しました。
自作自演で評価を高めようとしてGoogleのポリシーに違反すると、ビジネスに致命的なペナルティを科される可能性があります。現状では、Googleもすべてのやらせ口コミを見破れるわけではありませんが、今後ますますそれらの可否を判断する精度が高くなっていくことが予想され、将来的にペナルティの対象になる可能性も否定できません。
Googleビジネスプロフィールを利用して集客するときは必ずクリーンな運用を心がけ、ユーザーとGoogle双方の信頼を失わないように注意しましょう。