Googleアカウントさえ持っていれば、誰でも気軽に投稿できる店舗への口コミや評価。しかしその手軽さから、あきらかに間違った情報が投稿されていたり、悪意のある口コミを書かれたりするケースも珍しくなく、そのような被害に悩む店舗運営者も多いのではないでしょうか。
今回は、Googleの自社プロフィール情報に対する嫌がらせの口コミや嘘情報への対処法について解説します。初めて行う方にとってもわかりやすく紹介しているので、ぜひ本記事を参考にしてください。
Googleの口コミの嫌がらせや嘘情報の影響
Googleの口コミは、例えば地名+業種名で検索するといつも上位に表示されるようになっています。検索するユーザーでその箇所やそこに書かれてある口コミを見たことがある人は多くいるでしょう。
また、ネットで詳しく調べてからその店舗に行くかどうか決める人は、ほとんどの場合で見ていると思われます。そのため、嫌がらせで悪い評価や嘘の情報を書かれると、商品やサービスを利用する人は減る可能性が高くなります。
そのため、嫌がらせや嘘の情報が書かれている場合は、早急な対処をしたほうがいいでしょう。
口コミで削除できる可能性が高い内容
内容が多少重複したり似ていたりするものもありますが、Googleは以下10個の項目に当てはまるものを定義しています。
・スパムと虚偽のコンテンツ
・関連性のないコンテンツ
・制限されているコンテンツ
・違法なコンテンツ
・テロリストのコンテンツ
・露骨な性的表現を含むコンテンツ
・不適切なコンテンツ
・危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ
・なりすまし
・利害に関する問題
■スパムと虚偽のコンテンツ
口コミはその場所を実際に体験し、それをもとにした投稿でなければなりません。
意図的に評価を操作しようと虚偽の口コミを行うことはガイドラインで禁止されています。
■関連性のないコンテンツ
その店舗に全く関連のない投稿をすることも禁止されています。
当然ですが政治的・宗教的な発言もNGです。
■制限されているコンテンツ
アルコール、ギャンブル、タバコ、銃、健康器具や医療機器、規制されている医薬品、成人向けのサービス、金融サービスなどの投稿も禁止されています。また電話番号やメールアドレスの記載、商品ページなどへのリンクでユーザーを誘導する行為なども認められていません。
オーナー権限を持っている方が、ユーザーからの口コミに対する返信でやってしまいがちなことなので気をつけましょう。
■違法なコンテンツ
制限されているコンテンツと多少似ていますが、暴力や性的虐待、違法薬物、著作権違反など、法律にからむコンテンツも投稿してはいけません。
■テロリストのコンテンツ
日本ではよっぽどあることではありませんが、テロ行為や暴力の助長・扇動もいけません。
■露骨な性的表現を含むコンテンツ
露骨な性表現や児童に対する性的虐待を含むコンテンツも固く禁じられています。
Googleにみつかれば、アカウントの停止処分を受ける可能性が高いでしょう。
■不適切なコンテンツ
わいせつ、冒涜的、不適切な言葉など、悪意のある口コミも削除できる可能性が高くなります。
■危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ
上記で述べてきたような内容を総合的にまとめたような内容ですが、ユーザー同士の安全なコミュニケーションを阻害するコンテンツです。
■なりすまし
特定の個人や企業、組織と何ら関わりのない人が、それらを装って他のユーザーをだますコンテンツも禁止されています。
■利害に関する問題
プロフィールのオーナーが、ユーザーになりすまして自店舗の評価をあげる行為や、競合会社の評価を意図的に下げる行為が該当します。
Googleマップの口コミの削除依頼方法
ここからは口コミの削除申請をする方法について解説します。
方法は以下3つです。
・Googleビジネスプロフィールから削除依頼をする
・Google検索からプロフィールを見つけて削除依頼をする
・Googleマップから削除依頼をする
■Google検索からプロフィールを見つけて削除依頼をする
ご自身が運営する店舗のオーナー登録が済んでいる場合、Google検索で自社のプロフィールを見つけると、以下のように表示されます。
「Googleに掲載中のあなたのビジネス」の下部にある「顧客」をクリックします。
上記のような画面が表示されるので、「クチコミ」をクリックします。
するとユーザーから投稿された口コミが表示されるため、右上の三点リーダーをクリックします。
削除報告の対象となる口コミが各項目のどれに該当するかを選択します。
Googleは削除報告を受けても、人が確認して判別しているわけではなく機械がどのような対処にするか決めているため、削除したい口コミがGoogleガイドラインのどれに違反しているか正しく報告するようにしましょう。
選択した後は「送信」ボタンをクリックすれば、完了です。
また削除依頼はご自身が運営する店舗以外の口コミに対してもできます。
ローカルパックやナレッジグラフから口コミを確認し、同じく三点リーダーから先ほどと同じ手順で申請します。
■Googleマップから削除依頼をする
Googleマップからの削除依頼もGoogle検索から行う方法と同じです。
Googleマップからでもオーナー権限がない店舗に対する口コミの削除報告ができます。
■Googleビジネスプロフィールから削除依頼をする
Googleの検索エンジンやGoogleマップでわざわざ検索しなくても、自身のGoogleビジネスプロフィール画面からでも削除申請が可能です。
左のメニューバーから「クチコミ」を選択すると、これまでユーザーから投稿された口コミがすべて確認できます。
やり方は今までと変わらず、三点リーダーから行います。
口コミが削除できない時の対処法3個
前項で述べた方法で、Googleに削除してもらえなかった場合の対処法について解説していきます。
方法は以下3つです。
・口コミに対して返信する
・良い評価や口コミをできるだけ多くもらう
・法的措置をとる
削除するかどうかの判断はGoogleがすべて決めているため、悔しい思いをするかと思いますが、やれることをきちんと行い、いかに被害を少なく抑えられるかが重要になります。
■口コミに対して返信する
あきらかに悪意のある嫌がらせの口コミや嘘情報だったとしても、発信したユーザーとまずコミュニケーションをとってみましょう。もしかしたら投稿したユーザーにも何かしらの事情があったかもしれないですし、勘違いしていただけの場合もあります。
重要なのは、感情的になって言い返さないことです。反論してしまうと、さらに追い打ちをかけてくる可能性がありますし、他のユーザーからの見た目も悪いからです。
できるだけ誠実な対応を心がけ、口コミを投稿したユーザー自らの手で削除してもらうのが最もベストといえます。
■良い評価や口コミをできるだけ多くもらう
2つ目のやり方は、他のユーザーからできるだけ良い評価を集める方法です。口コミの数が少なければ少ないほど悪いコメントや評価が目立ってしまうため、できるだけ多くの高評価をもらえるようにしましょう。
全体の口コミ数が多く、その中でも良い評価が多ければ、低評価が目立たなくなるだけでなく、あくまで少数の意見としてユーザーがそういった低評価を気にすることが少なくなります。
ただし、口コミの並び順は決して時系列で決まっているわけではありません。Google検索からプロフィール情報の口コミを確認した場合、その並び順はあらゆる条件を考慮したうえでGoogleがユーザーに関連性の高いと判断されたものから順に表示されます。
またGoogleマップから確認した場合は、ユーザーが口コミの並び順を指定できるため、低評価が目立ってしまうこともあります。
■法的措置をとる
口コミが申し立てを行う人に対する誹謗中傷であることが認められる場合に関しては、法律に基づき口コミの投稿者を特定できるため、弁護士に依頼をかけて法的措置をとることも可能です。
URLや投稿のスクリーンショットの提出が必要となります。
まとめ
今回は、Googleのビジネスプロフィールに対する嫌がらせの口コミ・嘘情報に対する向き合い方や削除依頼方法について解説してきました。
悪意のある口コミや評価は店舗のブランドイメージを大きく損ない、機会損失につながります。低評価をもらった際は必ず、悪意があるかどうかを本文で触れたGoogleガイドラインと照らし合わせて吟味するようにし、該当した場合は必ずGoogleに報告するようにしましょう。